後遺障害の損害賠償は、医師により症状固定と判断された時点から、後遺障害の損害賠償金の算出などが行われます。   ここでは、後遺障害が残った場合に生じる主な損害についてご説明いたします。

 

※後遺障害について・・・
交通事故で負った怪我の治療を続けても、これ以上、症状の改善が見込まれないという状態になることがあります。後遺障害（後遺症）とは、この「医学上、これ以上の回復が見込めない」と判断された症状のことをいいます。

後遺障害があることによって得られなくなるであろう減収分が損害として認められ、これを逸失利益といいます。

 

逸失利益の計算においては、①基礎収入、②労働能力喪失率、③労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数（または新ホフマン係数）で算出します。特に、保険会社は労働能力喪失期間において、期間を短くして支払う賠償金額を少なくしようという傾向がありますので、十分に注意を払うことが必要です。

 

後遺障害が残ったことで感じる精神的苦痛に対する慰謝料で、後遺障害の等級や年齢、性別、職業などによって算出されます。後遺障害に対する慰謝料についても、入院・治療に対する慰謝料と同様に算出基準が3つあり、保険会社は裁判所の基準と比較した場合に低額な基準で、慰謝料の金額を算出することがありますので、十分に注意しましょう。

 

また、認定された後遺障害の等級によって慰謝料の額が大幅に変わります。適正な等級認定を受けることができるようにするためにも、後遺障害に詳しい弁護士に相談しましょう。